肺がんはその進行度によって分類され、比較的早期の1期から2期の場合は、外科的療法で治療する場合が多いでしょう。外科療法では、手術によってがんを切り取ることで病巣を取り除きます。がんに侵された肺を医師が直接見たり触ったりすることで状況を正確に把握でき、手術中の出血なども迅速に処置ができるというメリットがありますが、胸を開くので傷跡は残ってしまいます。
かつては、肺がんの外科療法では胸を大きく切開し、肋骨を切断するなどの大きな手術が行なわれていました。最近の手術では、より小さな切開で済むようになり、肋骨の間から手術する方法が取り入れられています。
もっと患者の体の負担を減らすために、胸腔鏡手術もよく行われます。胸腔鏡という器具を胸に開けた小さな穴から入れ、操作してがんを切除する方法で、傷口も2センチから3センチくらいの小さなもので済みます。いずれの方法で行なうかは、肺がんの状態によっても異なるでしょう。
肺には5つの肺葉がありますが、そのうち肺がんに侵された部分だけを切除するのが肺葉切除。片方の肺全てを切除するのが一側肺全切除術で、一般的にはこのどちらかを行ないます。肺がんが早期で小さい場合は、肺部分切除で肺を残して外科療法による負担を軽くすることもできるでしょう。
逆に肺がんが進行して転移が見られる場合、リンパ節郭清(かくせい)を縮小することになり、肺の近くにあるリンパ節を切除します。このように外科療法にも様々な方法がありますが、肺がんの進行度によってはできない治療もあります。また、手術の後に、抗がん剤などの化学療法を合わせて行なうこともあります。